平成28年11月
高岡市民病院事務局
平成28年度高岡市民病院経営懇話会(第1回)の概要
- 日 時 平成28年11月8日(火)午後4時~午後5時30分
- 場 所 高岡市民病院講義室
- 出席者 ・高岡市民病院経営懇話会委員
- 川渕 孝一氏(座長)
- 田中 功氏(副座長)
- 河村 拓栄氏
- 宮崎 友理子氏
- 髙木 法子氏
・事務局
- 遠山院長、渡辺副院長、薮下副院長、蜂谷副院長、増山副院長・看護部長、
原野事務局長、今井事務局次長・医事課長、崎総務課長・経営管理室長
- 協議事項
- (1) 平成27年度高岡市民病院事業会計決算の概要について(資料1)
- (2) 平成28年度経営改善に向けた主な取組み内容について(資料2)
- (3) 第Ⅳ期中期経営計画(新公立病院改革プラン)の改訂(案)について
- 委員からの主な意見・質問及び病院の答弁
(1)平成27年度高岡市民病院事業会計決算の概要について
①企業債の借入れを行っているが、利率はどのくらいか。
〔回答〕
- 緩和ケア病棟に係るものについては、15年償還2年据え置きで年利0.125%
緩和ケア病棟の備品や医療機器に係るものについては、5年償還1年据え置きで年利0.1%となっている。
(2)平成28年度経営改善に向けた主な取組み内容について
①認知症疾患医療センター開設に向けて取り組むとあるが、具体的にはどのようなものとなるのか。
〔回答〕
- 認知症疾患医療センターについては、高岡を除く3医療圏には設置されているが、高岡医療圏は未設置となっており、公立病院の使命として、本院で開設を進めていくものである。精神科単科の病院ではなく、急性期の病院である本院が同センターを行うことで、認知症のほかにも複数の疾病のある患者さんに対し、他科と連携した対応などが行えるメリットがある。しかしながら、医師の確保などの問題も多いため、開設に向け鋭意努力していきたい。
②給食業務を委託化したとのことだが、調理は病院外でやっているということか。
〔回答〕
- 本院の施設を使用し、委託業者が院内で調理している。
③経営改善に向けて取り組んでいるところであるが、今年度の上半期(4~9月)の経営状況については、どのような状況か。
〔回答〕
- 今年度上半期(4~9月)の経営状況については、昨年度上半期と比較すると、実入院患者数で300人弱の増となったほか、入院患者一人一日あたりの診療収入で3,500円余りの増となり、経常損益で2億2千万円余り改善している。
その大きな要因としては、緩和ケア病棟の開設、地域医療機関との連携強化、在院日数の適正化に向けた取り組みの強化等の取り組みが、実を結んだものと考えている。
また、10月以降の下半期についても、包括的がん医療センター(外来化学療法室の拡充)、患者支援センターの開設等の取り組みを通して、更なる経営改善につなげていきたいと考えている。
なお、来年度(平成29年度)は、経常損益でプラスとなる黒字経営に転換できるのではないかと考えている。
〔意見〕
- 緩和ケア病棟を実際に見学し、病棟に温かみを感じた。
(3) 第Ⅳ期中期経営計画(新公立病院改革プラン)の改訂(案)について
①将来的な施設整備の中に、がん治療の充実、疾患別医療センター設置に向けた取り組みとあるが、国では高度医療機器等は共同利用を進めているが、市民病院では特定のがんへの対応強化などを考えているのか、また、医療圏の中で、高度医療機器の共同利用や疾患の棲み分けなども考えているのか。
〔回答〕
- がん診療について、本院では、女性のがんについて注力していることから、産婦人科のスタッフが揃っており、女性のがんへの腹腔鏡による手術は県内でも本院を含め2病院しかないなど、高度な技術を有している。また、これから増加が予想される大腸がんや男性のがんについても優秀なスタッフがおり、今後とも注力していきたいと考えている。
高度医療機器の棲み分け・共同利用に関しては、平成27年度から本院が中心となって、市内公的4病院長会議を立ち上げ、情報交換をしながら、互いの病院の課題などを検討する場を設けている。現時点では、そうしたところまで話し合いはなされていないが、将来的には高度医療機器の共同利用などについても検討していく必要が出てくるものと考えている。
高度医療機器や疾患別の棲み分けについては、何より、市民にとって市内の医療が最も良い形となるよう、他の公的病院とも検討を重ねていきたいと考えているが、県が策定する地域医療構想での考え方なども踏まえる必要があり、現時点では、まだ不透明な部分が多い。