平成31年2月
高岡市民病院事務局

平成30年度高岡市民病院経営懇話会の概要

  1. 日 時 平成31年2月5日(火)午後4時~午後5時30分
  2. 場 所 高岡市民病院講義室
  3. 出席者 ・高岡市民病院経営懇話会委員
    • 川 渕 孝 一 氏(座長)
    • 河 村 拓 栄 氏
    • 川 渕 郁 子 氏
    • 髙 木 法 子 氏

    ・事務局

    • 遠山院長、蜂谷副院長、米山看護部長
      崎事務局長、赤阪総務課長、長田医事課長
  4. 協議事項
    1. (1)平成29年度高岡市民病院事業会計決算の概要について(資料1)
      (2)平成30年度の経営改善に向けた取り組み状況について(資料2)
      (3)平成31年度経営改善に向けた主な取り組み予定について(資料3)
  5. 委員からの主な意見・質問及び病院の答弁

(1)平成29年度高岡市民病院事業会計決算の概要について

①平成29年度に黒字に転じた主な理由として付帯設備に係る減価償却費の減少が見て取れるが、減価償却が終わった付帯設備とは具体的に何を指すのか。償却が終わるというということは、次のインフラの整備をしていく時期が近付いていると考えることができる。今後の設備投資の予定についてはどう考えているか。

〔回答〕

  • 平成29年度で償却が終わったものは、電気設備や空調設備、給配水設備等の付帯設備である。病院本体の耐用年数はまだ残っているが、配管関係の設備については、早くから修繕計画を立てる必要があると考えている。

②材料費比率については、年々上昇傾向にある。大きく下がる病院もあるが、この上昇についてはどう考えているか。材料費が増加する一方で医業収益をもう少し伸ばしてほしいと感じる。

〔回答〕

  • 急性期病院として高度医療を提供しており、手術件数や外来化学療法患者数が増加すれば材料費が増えてしまう。決して材料を無駄に使っているということではなく、全体の費用についても節約に努めており、必要な診療に対して必要な材料を使用している中での材料費比率の上昇については容認している。医業収益を伸ばすことが一番だと考えている。

③在宅復帰率について、高齢化により在宅復帰率が向上できない地域もある中、高岡市民病院については目標値を上回っているものの、傾向としては下がってきている。何をもって在宅とするのか定義が変わってきており、高岡医療圏については、今回新しく創設された介護医療院を開設する医療機関はあるのか。

〔回答〕

  • 高岡医療圏の看護師長会の場で、介護医療院を開設する医療機関があると聞いている。高岡医療圏でも少しずつ増えつつある。

(2)平成30年度の経営改善に向けた取り組み状況について

①産婦人科が当院の強みとあるが、強みとは具体的には何を指すのか。

〔回答〕

  • 手術痕が残りにくい腹腔鏡手術を積極的に行っていることが強みの一つである。県内の腹腔鏡技術認定医9名のうち4名が当院に在籍しており、がんや子宮筋腫等の手術を腹腔鏡手術で行うことができる。また、乳がんに対応できるスタッフもそろっており、乳がんの遺伝子検査についても県内で2院ある実施施設の1つである。乳房の温存手術や再建術なども可能である。

(3)平成31年度経営改善に向けた主な取り組み予定について

①地域医療支援病院の認定を受ける予定ということで、紹介状を持たない患者については、初診で5,000円以上、再診で2,500円以上の選定療養費を徴収することについてはどう捉えているか。

〔回答〕

  • 病院の機能分化のためには必要だと考える。現在は初診患者で選定療養費が3,240円だが、以前は1,080円であったため、急性期病院にもかかわらず軽症の患者が多かった。病院の機能分化を図るために、地域連携室を中心として、患者にかかりつけ医を持ってもらう取り組みを進めており、選定療養費の値上げについて周知していきたいと考えている。

②高岡市民病院の病院広報機能強化とは具体的には何をするのか。

〔回答〕

  • 当院の診療科ごとの特徴をまとめた冊子や病院広報誌等での情報提供やホームページの充実、出前講座の継続的な実施のほか、平成31年度については、高岡市民病院健康フェスティバル(仮称)と題して一般市民に向け病院の取り組みを紹介する催しを企画している。今までイオン高岡などで看護職員による看護体験等を開催してきた取り組みをさらに病院全体を対象にして充実させたいと考えている。

③再入院率について、退院した患者の容態の悪化等で再入院が必要となった場合に備えて、空きベッドを用意しているのか。

〔回答〕

  • 重症患者のためにベッドを空けているということをPRはしていないが、急な患者に備えてベッドを用意している。

④紹介・逆紹介について、かかりつけ医がない場合にどうやってかかりつけの病院を選んだらよいのか困ったことがあり、周知してほしい。またかかりつけ医に紹介状を書いてもらう際には、紹介してほしい病院の希望を伝えてよいのか。

〔回答〕

  • 当院では、かかりつけ医を持ってくださいという声掛けの実施や患者支援センターにおいてかかりつけ医の紹介のほか、病院広報誌上で、新たに開設された医療機関の紹介を行っている。紹介状については、かかりつけ医に紹介を希望する病院を伝えることでその病院を紹介してもらえる。また、かかりつけ医と紹介を希望する病院の診療科が異なっても紹介をしてもらうことができる。
    当院では、逆紹介の取り組みを進めており、患者が複数の病院にかかっている場合、それぞれに紹介状を書いている。

⑤特定行為に係る看護師の指定研修機関について、富山県内の状況は。

〔回答〕

  • 研修を行っている機関は富山県立中央病院と富山西総合病院の2つがあり、富山大学附属病院と砺波総合病院は申請中と聞いている。本院は県立中央病院の実習先機関となっている。

⑥来年度に予定している空調機器更新の予算額は。

〔回答〕

  • 空調機器の更新の予算は、1億5000万円の予定である。更新により光熱水費・燃料費については、年間で1500万円の削減を見込んでいる。