平成21年2月
高岡市民病院事務局
平成20年度第2回高岡市民病院経営懇話会の概要
1.開催日時・協議内容
- (1) 日時 平成21年2月24日(火)15:00~16:10
- (2) 主な協議内容
- 経営改善に向けた主な取組内容に関して
- 平成21年度予算の概要(案)について
- 高岡市民病院改革プランの策定に関して
2.委員からの主な意見等
- (1) 経営改善の方策
- 生産性の向上
医師の確保、病院間の医療機能分担により、患者の増、収益の増を図るとともに、材料費の圧縮、人件費では、職員を増員するのではなく、一人ひとりが生産性を上げることで費用を節減し、継続的かつ安定的な経営の下、地域医療を守っていってもらいたい。 - 高岡医療圏の救急医療の状況
勤務医の疲弊が叫ばれる中、不採算部門の一つと言われる救急医療については、高岡医療圏において、高岡市医師会(開業医)と公的3病院(高岡市民、厚生連高岡、済生会高岡)がすばらしい連携の下、救急患者に対応しており、地域住民は、安心して暮らせることをもっと知ってほしい。
また、行政側は、優れた救急システムが崩れることのないよう、はっきりと地域住民に説明するべきである(地域住民には救急医療をもっと大切に捉えてもらいたい。救急車をタクシー代わりに使われることのないよう加算を考えたらどうか。)。
これまでと同様、高岡医療圏の地域住民のため、救急医療を支えていただきたい。 - 医師の確保
大学医学部では今や学生の3割~4割が女性である。このことから医師不足に対応するため、女性医師の確保の取組は重要である。 - DPCと地域連携
DPC対象病院になれば、在院日数が短縮されることになる。退院患者への対応については、病院と開業医あるいは後方支援施設との病診連携を強化しつつ、セーフティーネットを充実していかなければならない。このため、高岡市医師会では新年度において地域連携パスの充実を重点目標に掲げており、協力をお願いしたい。
- 生産性の向上
- (2) 公立病院改革プランについて
- 公立病院の必要性と経営の効率化
公立病院の機能は必要不可欠であり、継続的かつ安定的な地域医療を提供していくためには、経営の効率化を進め、1日も早く自立(一般会計繰入金に頼ることなく)することが必要である。
また、費用面では、薬品の購入や医療器械の購入など、入札方式を推進するなど、民間的手法を活用し、経費節減を図る必要がある。 - 医療サービスの向上
待ち時間の短縮、医療費支払における利便性の向上、未収金対策等、今後も引き続き患者サービスの向上に努めていただきたい。 - 一般会計繰入金
特に、救急医療については、安全・安心の医療を提供するため、重点的な繰入れを要求すべきである。 - 再編・ネットワーク化・経営形態の見直し
医療の集約化は困難なこと、高岡市のそれぞれの病院が独自性を発揮し機能分担しながら医療を提供していること、また、高岡市民病院は、過去5年間は経営改善がなされていることなどから、従来どおりの経営形態のまま運営し、特段、変える必要はないと思われる。
- 公立病院の必要性と経営の効率化
- 3.病院の今後の対応
本院は、地域住民が安心して暮らしていくための最後の砦である。今後も更なる経営改善に取組むとともに、病院憲章で「心がかよいあう医療を提供します。」とあるように、臨床研修医の確保等活気のある病院づくり、元気な病院づくりに地域医療機関等にご協力を願いながら、安全・安心・納得の医療と良質で高度な医療を提供していく。
また、今回の意見を参考にしながら、住民ニーズに呼応した救急・高度先進医療等を継続的・安定的に提供する地域の基幹病院としての使命を果たしつつ、「改革プラン」を実効あるものにしていく。
参考
- 委員座長 川渕孝一氏(東京医科歯科大学大学院教授)
欠席のため、書面による審査をいただいた。 - 稲尾次郎氏(高岡市医師会副会長)
- 鷲山浩一氏(高岡商工会議所中小企業常任委員長)
- 米澤陽子氏(地域女性ネット高岡国吉校下婦人会長)