高岡市民病院では、急性期医療を担う地域の中核病院として、安全・安心な、また良質で高度な医療を継続的に提供するため、第Ⅲ期中期経営計画(平成21年度~25年度)を着実に実施するとともに、「病院機能評価の認定更新(Ver.5)」や「地域がん診療連携拠点病院の指定更新」など医療態勢の充実に努めております。
また、これらの取組みに合わせて、21年度から4か年計画で、より検査の精度や治療方法など医療サービスの向上を図るため高度医療機器の導入にも取り組んでおり、計画初年度の21年度は、3月末までに予定の各機器の設置を終え、新年度から稼動いたしました。
本院では、これらの高度医療機器を活用し、地域の開業医とも連携を図り、高度医療の提供により市民に信頼される病院づくりに努めてまいります。
平成22年4月から稼動した高度医療機器の概要は次のとおりです。
乳房X線撮影装置
(1)デジタルマンモグラフィー装置
アナログ装置からデジタル装置へと更新されたことで、フィルムの現像が不要となり、今までよりも検査の時間が短縮されます。
また、画像はモニター上で診断され、画像の拡大や濃度の調整、過去の画像との比較も簡単に行え、より詳しくスピーディーな診断ができます。
(2)(腹臥位式)乳腺バイオプシー装置(県西部初、県内2機目)
マンモグラフィーで悪性が疑われる患者さんに対して組織を採取するための装置です。超音波でも見えないような初期の小さな病変でも、良性か悪性かを確定する診断を行えます。
今までは、患者さんは椅子に座った状態での検査で、目の前に針が見えるため気分が悪くなる方もいらっしゃいました。新しく導入された装置では、患者さんはうつぶせに寝た楽な姿勢での検査となり、針も見えないため、不安を感じることなく検査を受けていただけると思います。 また、デジタル化により検査時間も短縮されます。
デジタルガンマカメラ装置
がんの診断装置で、患者さんに半減期の短い微量の放射性同位元素を含む医薬品を投与し、発生するガンマ線を画像化して診断します。また、画像はモニター上で診断され、画像の拡大や濃度の調整が可能で、より詳しくスピーディーに画像診断が行えることから、診察時間の短縮に繋がります。
心臓カテーテル血管撮影装置
心筋梗塞部位の特定や治療を行う機器で、2方向同時撮影が可能となり、検査時間の短縮が図られ、検査時や治療時の安全性や患者の身体的負担が軽減されます。 これに合わせFPD(フラットパネル)装置が装着され、より鮮明な画像を得ることができます。(県内2機目)
頭腹部血管撮影装置
頭部、腹部の血管の検査、治療装置で、
(1)頭部では、動脈瘤部位の特定や脳梗塞の治療を行う。
(2)腹部では、がん細胞部位の特定やその栄養血管の塞栓術、抗がん剤の局部注入などを行う。
ものであります。
また、画像が鮮明になり、検査・治療内容が向上します。