平成27年3月
高岡市民病院事務局
平成26年度高岡市民病院経営懇話会(第2回)の概要
- 日 時 平成27年2月24日(火)午後4時~午後5時30分
- 場 所 高岡市民病院講義室
- 出席者 ・高岡市民病院経営懇話会委員
- 川渕 孝一氏(座長)
- 稲尾 次郎氏(副座長)
- 河村 拓栄氏
- 高木 法子氏
- 宮崎 友理子氏
・事務局
- 野手院長、遠山副院長、加藤副院長、渡辺副院長、増山看護部長、
原野事務局長、吉澤経営管理室長、木田総務課長、今井医事課長
- 協議事項
- (1) 平成27年度高岡市民病院 主要事業概要(案)について(資料1)
- (2) 平成27年度経営改善に向けた主な取組みについて (資料2)
- (3) その他
- 委員からの主な意見・質問及び病院の答弁
(1)平成27年度高岡市民病院事業会計予算(案)の概要について
(2)平成27年度経営改善に向けた主な取組みについて
○入院単価の見込みが47,224円とあるが、全国的に見ても決して高い数字ではない。今後、病床機能の機能分化がなされていく中で、高岡市民病院は急性期病院でいくと考えておられるが、急性期病院の病床数が過剰となれば足切りもされかねない。まずは、この単価が実現可能なのか。
〔回答〕
- 入院単価については、今年度の実績を踏まえながら、ハイケア・ユニット入院管理料の加算取得による上乗せ分を加えて算出したものである。
現在、DPC(診断群分類包括評価)で定める疾病別の平均在院日数に基づき入院期間の適正化を図っており、その結果として単価が上昇している。こうした取り組みを維持していくことができれば、予算(案)における単価は維持できると考えている。 - なお、この単価については、一般病棟だけのものではなく、精神病棟も加えた単価であり、一般病棟単独では、もう少し高い単価となる。
○今年度の決算見込みの状況に比べて、平成27年度は収支改善となる予算(案)となっていると考えてよいのか。
〔回答〕
- 今年度の状況は、入院期間の短縮等による患者数の減少などもあり、非常に厳しい収支状況となっている。平成27年度当初予算ベースでは、現在の収支状況が改善されるものと考えている。
○総合診療外来を開設されたが、実績はどのようになっているか。
〔回答〕
- 10月から開設し、概ね週1~2件である。
○認知症疾患医療センターは県内では高岡地区にだけない状況にある。地域医療を守るという観点から市民病院としても前向きに検討してはどうか。
〔回答〕
- 本院で認知症患者専門の入院を行うとすれば、新たに施設を設けなければ対応は難しいと考えている。となれば、富山地区のように本院は入院する医療機関の紹介等サポートを行う機能だけを有するセンターとし、他の医療機関に入院を引き受けてもらう形になると思われる。そのためには、本院だけでなく、地区内の精神病棟を有する医療機関との連携を進めていかなければ難しいと考えている。この件については、市当局とも協議しながら対応を考えていきたい。
○急性期病院として、急性期機能に特化していくということは理解できるが、急性期病床から地域包括ケア病床へという流れはできつつあるものの、その先はどうなるのかという不安がある。在宅医療で重要なのは、その後方支援であり、自治体病院として在宅医療の後方支援という役割を担っていってもらいたい。
〔回答〕
- 高齢社会においては、在宅へ戻った患者が、同じ疾病が悪化するケースや別の疾病に罹るケースは多くなると予想される。そうした場合に在宅医療では対応が難しいとなれば、(病態が必ずしも急性期に合致していないとしても)受け入れなければならないと考えている。そのようにしなければ、地域包括ケアが目指すところの機能分化や地域完結型医療は成り立っていかないと考えている。
○緩和ケア病棟の完成時期と対象となる患者は。
〔回答〕
- 平成27年度末までの完工を考えている。対象となる患者については、がん患者が中心になると考えている。
〔意見〕
- 予算というものは、目標であり制約条件となるものであり、決算と乖離するというのは好ましくない。乖離した場合は、その原因分析が必要である。しかしながら、病院経営というのは、一般企業と異なり、患者の動向に左右されやすく業績を見込むことが難しいところもある。そのため、一定程度収入を確保しつつ、支出をどのように抑えるかが重要となってくる。
- システムの共有化やクラウド化(ソフトだけでなくハードも含めて)などによるコスト削減を考えてみるべきではないか。