平成27年11月
高岡市民病院事務局
平成27年度高岡市民病院経営懇話会(第1回)の概要
- 日 時 平成27年11月24日(火)午後4時~午後5時30分
- 場 所 高岡市民病院講義室
- 出席者 ・高岡市民病院経営懇話会委員
- 川渕 孝一氏(座長)
- 田中 功氏(副座長)
- 河村 拓栄氏
- 宮崎 友理子氏
- 髙木 法子氏
・事務局
- 遠山院長、加藤副院長、渡辺副院長、増山副院長兼看護部長、
原野事務局長、吉澤総務課長兼経営管理室長、今井医事課長
- 協議事項
- 委員からの主な意見・質問及び病院の答弁
(1)平成26年度高岡市民病院事業会計決算の概要について
①平成26年度決算において、貸倒引当金及び不納欠損額はいくらだったのか。
〔回答〕
- 貸倒引当金は494万3千円、不納欠損額は約250万円であった。
②貸借対照表の状況はどうか。また未収金の状況は。
〔回答〕
- 貸借対照表について、公営企業会計制度の改正があり、借入資本金が資本から、企業債として負債に計上されることになり、この額がおよそ130億円である。これにより、約5億8千万円のいわゆる債務超過の状況となっている。
- 未収金は、約14億3千万円であるが、これには診療報酬の保険者負担分(2か月後に入金される)が含まれている。また保険者負担分で返戻減額は月約2千万円である。
また、患者未収金は約5,800万円である。
③中医協(中央社会保険医療協議会)の実態調査によると、平成26年度の病院の経営状況は総じて悪化している。公立病院については会計制度の改正も要因だと思われるが、公立の同規模病院での状況はどうか。
〔回答〕
- 会計制度の改正による特別損失の影響は大きいものがあった。その影響もあり、決算統計によると、県内の公立病院の経営状況は総じて悪化しているものと認識している。
他の病院の経営状況も参考資料として資料に入れていただければと思う。
(2)平成27年度経営改善に向けた主な取組み内容について
④がん治療など外来の強化により在院日数の短縮化が進むのではないか。
〔回答〕
- がんなどの化学療法は、患者さんの意向や副作用の状態などにより入院で行うこともあるが、患者さんの負担軽減のため外来で行うよう取り組んでいる。
- 在院日数の減少について、入院は早期リハビリテーションを実施するなど早い段階で他職種が関わることで、早期にいい治療を行い、早く在宅療養していただけるよう取り組んでいる。これにより、平均在院日数は周辺の公的病院の中で比較しても短くなっている。
治療を受ける側からすると、早期に集中的に治してもらえると助かる。
⑤10月1日から医師が行う行為(特定行為)のうち38項目について、研修を受けて修了した場合に看護師が行えるようになったが、その育成の予定は。
〔回答〕
- まずは認定看護師の育成を進めたいと考えている。その次のステップとして、認定看護師が研修を受け、スキルアップしていくこととなるが時期は未定である。
〔意見〕
- 決算は厳しい数字であったが、民間病院と公的な施設は考え方が違い、公的な施設は単なるプラスマイナスだけで評価されるものではないと思う。マイナスがあっても市民病院が必要だと言える理由があれば、そこが一番大切だと考える。
〔意見〕
- 最近、尾道市民病院を視察したが、心のケアを重視し、遺族の方が病院のボランティアとして患者さんを支える取組みをされており、ソフト面の知恵が大切だと感じた。
市民病院でも緩和ケア病棟を開設されるということだが、そういった取り組みをしていくことも大事だと思う。
[答弁](意見に対して)
- 緩和ケアに関わる医師や医療スタッフは緩和ケア研修会を受講し、身体的苦痛だけでなく精神的、社会的な苦痛を緩和する技術を修得している。また緩和ケア病棟設置のプロジェクトチームにおいて、遺族などのボランティアの方にどのように関わってもらうかについて検討を行っている。